微分法 |
あなたが営業部長ならどうする? |
「おまえなんかクビだ!」
と社長に言われてしまいました。
あなたの選んだ選択肢を検討してみましょう。
売上とは、 1台あたりの価格に販売量を掛けたものです。 式で表現すると以下のようになります。
売上は、価格と販売量との関係なので、問題はおおざっぱに言えば
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のどちらが適切か、ということになります。
次へ進む
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このどちらが良いのかを決定するためには、 価格と販売量の関係がどのようになっているのかを分析する必要があります。
営業部で過去のデータを調査したところ、販売量(z個)と価格(x円)の間には次の式で 表されるような関係があることが分かりました。
まずは、この販売量と価格の関係を分析してみましょう。
上の式 z = 100 - 1/2 x からどのようなことが分かりますか? 当てはまるものをすべて選んでください。 |
正解! その通りです。
残念ながら不正解です。
販売量と価格の関係を、グラフを描いて考えてみましょう。
z = 100 - 1/2 x のグラフを描いてください。 |
(ヒント)
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ここにグラフを描く
(ヒント)の点をプロットさせて、直線で結ばせる。
ここにグラフを描く
(ヒント)の点をプロットさせて、直線で結ばせる。
正解です。
上の図のように、1次関数のグラフは一般に、右上がりまたは右下がりの 直線になります。 われわれの右上がりのグラフからは、
販売量と価格の関係がわかったところで、 もとの問題に戻って売上と価格の問題について考えてみましょう。
営業部長であるあなたは
売上は以下の式で与えられます。
販売量z個と価格x円の関係は以下の式で与えられます。
販売量zと価格xの関係を利用して、 売上yと価格xの関係を考えてみましょう。
売上y円を価格x円の式で表してください。
y = □x□ + □x |
(ヒント)売上を表す式y = x × z の z に、z =100 -1/2 x を代入して、展開してください。 |
正解です。
売上yと価格xの関係は以下の2次式で表すことができます。
ここで、
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正解です!
現在の価格120円から少しだけ値下げして、価格を100円とすると、 売上は上がるようです。
それでは、 売上が最大になるような、もっとも適切な価格はいくらなのでしょうか?
売上が最大になるような、もっとも適切な価格を求めるためにはどうすればいいですか? |
x = 50やx = 150 のときよりも、 確かに x = 100 のときの方が売上 y の値は大きくなりますが、 これだけでは x = 100 のときに y は最大値をとるとは言えません。
戻って選び直す。-1/2 x2 + 100x = 0 となる x の値を求めることは、 グラフで言えば2次関数 y = -1/2 x2 + 100x と x 軸の交点を求めることですが、 これでは y の値を最大にする x の値は求められません。
戻って選び直す。y = -1/2 x2 + 100x のグラフを描いたり、 平方完成をすることでも、 y の値を最大にする x の値は求めることができます。 しかし、微分法を使えば、わざわざグラフを描かなくても最大値を求めることができます! また微分法は、もっと複雑な一般の関数のグラフを描くためにも必要な道具です。 また、平方完成は2次関数にしか使えませんが、微分法は もっと複雑な一般の関数にも使えます。 ここでは、微分法を使う練習をしましょう。
次に進む。売上が最大になるような、もっとも適切な価格を求めてみましょう。
そのためには、式 y = -1/2 x2 + 100x を微分します。
式 y = -1/2 x2 + 100x を x について微分してください。 |
正解です!
y = -1/2 x2 + 100x (yは売上、xは価格)
を x について微分すると、以下のようになります。y' = -x + 100
売上 y を最大にする価格 x は、 y' = 0 となるときの x の値です。すなわち、以下の方程式を解くことで 求めることができます。
-x + 100 = 0
売上 y が最大になるような、もっとも適切な価格はいくらですか? |
売上が最大になるのは、価格 x = □ 円のとき。 また、そのとき売上は y = □ 円である。
正解!
最後にもう一度問題を復習しておきましょう。売上(y円)= 価格(x円) × 販売量(z個)
z = 100 - 1/2 x (zは販売量、xは価格)
y = -1/2 x2 + 100x (yは売上、xは価格)
ここで、
売上が最大になるような、もっとも適切な価格を求めてみましょう。
そのためには、式 y = -1/2 x2 + 100x を微分します。
y' = -x + 100
売上 y を最大にする価格 x は、 y' = 0 となるときの x の値です。すなわち、以下の方程式を解くことで 求めることができます。
-x + 100 = 0
したがって、営業部長であるあなたは、 現在の価格120円から20円価格を下げて、